論語1
今、日本で本当に礎とされている「哲学」はあるのだろうか?
失われたニッポン人の精神は何に求め、どうすれば回復できるのであろうか。
混迷を極める現代だからこそ、人として生きる「道標」が必要である。
そんな時にふと書店で手にした書物が「論語」でした。
「論語」とは、今から2500年ほど前に中国の春秋時代を生きた孔子の言行録である。「大学」「中庸」「孟子」と並ぶ、いわゆる四書の筆頭として、中国はもちろん、朝鮮半島やベトナム、日本などの漢文文化圏の人々の道徳観や規範思想に古代から現代に至るまで大きな影響を与え続けている古典中の古典として有名である。また、聖書と並んで世界的なベストセラーであり、王朝時代の字が読めるおおよその中国人ならば必ず読んでおり、日本でも7世紀の聖徳太子による十七条憲法に影響を与え、江戸時代には武士階級の必読書であった。
孔子が目指したのは「仁」という人間性である。仁とは「思いやり」や「人を愛すること」といった意味で、孔子はそれが備わっている人物のことを君子と呼びました。
混迷する現代、論語の言葉を一つでも覚えることで、それが信念となり、どんな状況でも乗り越えられ、人を支えてくれるかもしれません。
私自身、もう一度この書を一から紐解いて読んでみようと思う此の頃です。
次回から心に響く「論語」を紹介してみたいと思います。
平成24年3月 吉日